BINARY DOMAIN(バイナリー ドメイン)
本気の日本製TPSで話題の「バイナリードメイン」感想です。
★ロボだからこそできた「破壊」のカタルシス
敵がロボットだからこそ出来る「破壊」のカタルシスがいいね!
銃撃するたびにマッチョなロボの装甲がぼろぼろはがれて
どんどん貧相になっていくのははかなり気持ちいいです。
また、ロボットだけに「頭」や「腕」吹っ飛ばされてもどんどん迫ってきたり
下半身壊しても這って責めてくる姿は「ゾンビ」みたい。
巨大ボスはさらに破壊部位が増えて装甲の飛び散り具合が半端なく
とにかく撃って撃って撃ちまくる破壊の爽快感!
アーケードゲームでよくある撃ちまくりガンシューティングのようなかんじです。
部位を壊すことで手に入るクレジットの表示も「得点」っぽくてその気にさせます。
★TPSのお作法ばっちり
海外で通用するTPSを作るために研究したということで
TPSのお作法はバッチり。
カバーアクション等TPSでできることはきちっと用意されていて
操作感も自然で違和感がありません。
ただ、いかに多くの部位を壊して倒すかというゲーム性のため
TPSの売りのひとつ「ヘッドショット」一撃で撃破の爽快感や
また、遮蔽物に隠れてのこう着状態を打破する「グレネード」は
敵がダメージを受けても強引に迫ってくる仕様なので出番がありません。
★売りの音声入力は中途半端
バイナリードメインは「マイク」で音声入力で仲間に指示やコミュできることがウリでしたがここかなりはいまいち。
まず音声認識できる「ワード」が少なすぎます。
ただ選択股を声でしゃべって選択できるだけといったかんじで
たとえばNPCからの「射撃の練習するか?」の問に
「はい」とか「わかった」とか肯定の意味の一般的な受け答えワードでは認識せずに
「了解」というひとつの単語でしか反応しません。
戦闘しながらできる音声での仲間指示はいいかなあともおもったんですが
音声認識もあまりよくなく誤認識されることが多いので
結局ボタン操作に落ち着きます。
「指示」自体も戦いの傾向4つの中から選ぶだけで
音声でしか指示できない「ボスの弱点を狙って!」とか
「右から回り込んで!」みたいなのをやってほしかったなあ。
仲間との好感度とかもありますが
ゲーム中ほとんどそれを感じることはないのでただのおまけといったかんじです。
★ストーリーはB級でチープ
アクション映画のなにも考えずに勢いでGO!みたいな
展開は実にアメリカンで出てくる登場人物も
やせマッチョの主人公を始めて、ゴリマッチョの黒人に
イギリス野郎にマッチョ女子にアジア美女!
と手堅いかんじと思わせておいて
「銭湯」に「回転寿司」に「ヤクザ!」と日本を舞台にしたネタとのギャップが
さすが龍が如くスタッフってかんじ。
中盤まではこのノリが悪くないかんじだけど
ゲームのテーマ「ロボットと人との境界」を語りだす
後半の盛り上がりがうーん。
そもそも出てくるロボットたちに「人」を感じる部分が少なすぎるし
あの「登場人物」のその後が投げっぱなしジャーマンだし。
このテーマはやりつくされたかんじがして
結局その範囲の中にチープに収まった感じです。
ストーリーは期待しないで遊びましょう。
★まとめ
海外で通用するTPSとして
多少の粗もありながらもグラフィックは水準に達してるし
ドハデなシーン展開も大作感がありよく出来てます。
ストレスがない操作感も好感触。
シングルプレイのゲームボリュームも標準的。
ただ、このゲームじゃないといけない遊びはなく
ゲーム的にも展開的にも見たことある体験で
まじめすぎるかんじはします。
100点満点で70点。
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