[読書感想]トーキョー・プリズン/柳公司 80点

トーキョー・プリズン (角川文庫)
トーキョー・プリズン (角川文庫)

戦時中、消息を絶った知人の情報を得るため巣鴨プリズンを訪れた私立探偵のフェアフィールド。調査の交換条件として、囚人・貴島悟の記憶を取り戻す任務を命じられる。捕虜虐殺の容疑で拘留されている貴島は、恐ろしいほど頭脳明晰な男であるが、戦争中の記憶は完全に消失していた。フェアフィールドは貴島の相棒役を務めながら、プリズン内で発生した不可解な服毒死事件の謎を追ってゆくが…。
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このミス上位「ジョーカーゲーム」「ダブルジョーカー」で話題の柳広司さんの本です。
この状況設定のセンス、とてもよいです。これだけで個人的に好印象です。
とにかくキジマのキャラクターがばつぐんによい。
捕虜虐待という容疑がかかっていながら本人は戦時中の記憶がないという設定もさることながら
キジマとフェアフィールドのやり取りの緊張感がすごい。この緊張感は羊たちの沈黙のハンニバルとクラリスに通じるものがあります。
文章も読みやすく 戦争という重いテーマを扱っているがエンターティメントとして読み手を重苦しくしすぎることなく
だが、戦争を軽く感じさせない力量すばらしいです。
ラストも自分好みでよかったです。

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