極限脱出9時間9人9の扉感想 「9」にこだわった構成展開は○ 繰り返しプレイのしにくさがうーん

極限脱出 9時間9人9の扉
極限脱出 9時間9人9の扉

EVER17で有名な打越鋼太郎さんディレクターの
DS 「極限脱出 9時間9人9の扉」感想です。

主人公「淳平」くんが目を覚ますと そこは見知らぬ部屋だった。
突然 窓が割れ 浸水していく部屋、扉は施錠されて出口なし
「さあ 生死をかけた<ノナリーゲーム>のはじまりだ」
というような展開で始まる「脱出ゲーム」ものです。

脱出ゲームとは
閉じ込められた「密室」から隠されたアイテムを探しだしたり 
「暗号」や「パズル」等謎解きしながら
脱出をすることを目指すゲームのことです。

主人公「淳平」くんたち9人が参加させられた「ノナリーゲーム」とは

 ・1~9の「バングル(腕輪)」が嵌めらた参加者が
  数字が書かれた「ナンバリングドア」を開き
  ゴールである「9」の扉を目指すこと。


 ・「ナンバリングドア」には3~5人まで入ることができる

 ・「ナンバリングドア」を開くには 各「バングルの数字」の合計の「数字根」が
  「ナンバリングドア」と同じである必要がある

数字根 = 十の位と一の位をたしたもの 例)15 →1+5=6
ルール違反すると爆死します!
以上 主催者ゼロより
みたいなゲームのこと

この手のゲームに良くあるなんとも「理不尽きわまりないゲーム」(笑
ゲーム「ノベルパート」と「脱出パート」の2つで成り立っています。
脱出ゲームではめずらしく 「お話」も凝っているゲームです。

こいつなにかたくらんでるなあ!とか考えるのが楽しいのが
こういったサスペンスの醍醐味かなと思っていますが
このゲームの場合 各キャラに割り振られた「バングルナンバー」で
序盤からいろいろ深読みできて 結構楽しめました。

なので「ピン」ときちゃうかたもいるかも(わたしはピンときました)
でもそこらへん製作者もわかっているようで それを踏まえたシナリオ展開に
なっているので大丈夫
ラストの「DS」ならではの演出効果はかなり好き!
これが見れただけでも結構満足 ちょっと感情ゆさぶられたよ
脱出パートはとにかく丁寧に作られているなあ言う印象

部屋の移動はすべてアニメーションするし
ちょっとした行動でも「効果音」ついたりして
とても丁寧な仕事です。

もちろん「謎解き」もとっても丁寧
「脱出ゲーム」でありがちななにをすればいいのか 戸惑うこと少ない
「もうわかんない!」って感じになっても 仲間たちがちょっとずつヒントくれるのがうれしい
たまに「答え」ずばりいっちゃうけどね
そしてそこまでわかってるならあなたが解いてよって思ったりもする-
何でみんな「淳平」くんに謎解かせるのかの説得力はないし
まあ、ゲームだからしょうがないのかな

気になる点は
マルチシナリオの展開上 繰り返しプレイをしなければいけないけど
快適にプレイできるしくみになっていない

脱出パートは飛ばせず セーブはひとつスキップもあまり早くないし
大きく変化するのは終盤だけなのでさらに繰り返しプレイの作業感を感じます。

ちなみに分岐ポイントはちょっとひねりはあるけどわかりやすいのは救い
それでも実際ゲームプレイしているときは 何処がどうなっているのかなんて
わからないのでちょっとつらかった

そしてシナリオ上しょうがないのかもしれないけど
キャラクターたちが突然急に「意味ありげな科学や技術」の話をすること
ある特定のマニア設定のひとがそういうことをシャベルのはいいけど
キャラにあわない人が急に語りだすとちょっとなんかへん
さらに雰囲気にそぐわない「オヤジギャク」や「しもねた」トークが
一部混ざってて ノイズに感じるときがあったかな

といった感じで
「9」にこだわるシナリオ構成のひねりと脱出パートの丁寧さはよいけど
マルチシナリオゲームにふさわしくないシステムで大きく損してるなあというかんじのゲームでした。

100点満点で75点
Ever17 (初回限定版:2枚組サウンドトラックCD同梱)

Ever17

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