カイジ2~人生奪回ゲーム~ 感想 キャストの漫画チック演技やパチンコ「沼」の再現度は感動的だけど、前作ほど心が「ざわざわ」しない。

映画 「カイジ2~人生奪回ゲーム~」感想

カイジ実写映画第2弾
今回は漫画「欲望の沼」編です。

今回も前作に引き続きキャストがかなりいいね!
前作は「香川照之」さん演じる「利根川」さんのクオリティの高さに感動したけど
続編キャストもかなりいいかんじ、新しく加わったキャラクター
カイジと一緒に「裏カジノ」攻略する「坂崎」さんに「生瀬勝久」さんと
その「裏カジノ」の支配人 カイジ随一のイケメン「一条」さんに「伊勢谷友介」さん。

「坂崎」さんのおじちゃんは その胡散臭い感じがもう本当に漫画から出てきた感じだし
「一条」さんはもうなんかすごいかっこいい!
自信に満ち溢れたあのシャープな立ち振る舞いが
追い詰められどんどん崩れていく表情の変化もまたすばらしいです!

そしてなによりパチンコ「沼」が実写で見れたことがうれしい!
「3段クルーン」はもちろん あの「あからさまな秘密兵器」まで!

玉に翻弄される感がうまく再現できていて
なんか自分も玉の動きを期待をこめてみちゃう感じが良かった!

今作は原作のパチンコ「沼」攻略をベースに映画独自の展開と
原作者考案の映画オリジナルゲーム「姫と奴隷」が売りです。

前作は大胆にカットしながらも原作エピソードのいいところをうまくつぎはぎして
テンポで見せるエンタメでした。でも、あまりに「いいところ」使いすぎちゃって
前作でこの「欲望の沼」編の前半エピソードだった「地下帝国」部分を前作でつかっちゃったんですよね。

そのおかげでファンが夢見たあの「利根川」さん再登場がすなおにうれしい!
登場人物の絡みに大胆な設定変更はありますが展開は原作に素直で
抑えるところは抑えてあります。
でさらにキャストたちの漫画チック演技がはまってるので面白くなってもいいんですが
肝心のギャンブル攻防がそこまでもりあがらないのです。

確かに原作の展開をなぞれるところはなぞってるし
あのミクロなところで戦ってるけど大胆な沼の攻防も
いい感じに映像化されてるんだけど なぜかカタルシスがないんだよね。
「沼」の攻略法はとても意外で心が「ざわざわ」するはずなんだけど 
それを「驚き」に感じる演出が弱い。
というか「心の準備」のための「間」がぜんぜんないかんじ。
なので登場人物たちが勝手に驚いてるかんじで 見てるほうのどきどき感がすくないかな。

原作者が考案したオリジナルのゲーム「姫と奴隷」もとってつけたかんじで。
このゲームの肝部分もカイジ原作福本さんの「賭博覇王伝 零 」の「クォータージャンプ」で
おんなじようなことやってたしあまり目新しいかんじはしない。
あくまでパチンコ沼編の映画オリジナル設定で進めるために 必要だったからつけたエピソードのかなあという印象。

このオリジナルゲームいれるなら「チンチロ」のほうをしっかりやったほうが良かった気がします。

とあいかわらずキャストには恵まれているし 「沼」のセットも抜群だったけど
うまくエンタメに昇華できなかったかんじです。

映画としては100点満点で70点。

そうそう 原作者の福本さんが意外な出演シーンで出演してて それがちょっとおもしろかったです!

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