天守閣座談会とは ゲームにまつわる話題をぼやーっと業界の人たちではなすゆるいお茶会
<登場人物> 天守閣ゲームスのひとたち
①佐渡ヶ崎さん(サドさん) グラフィックのえらいひと 癒し系S
②花丸くん 新人デザイナー ポジティブ熱血ボーイ
花丸君。手空いてる?
ちょっと机の整理手伝って…。
はい!全力で空いてます!
あ、これ 浜園さんの席じゃないですか?
マスター休暇明けまえに 席替えですか?
あ、彼辞めるのよ。
荷物は後日取りに来るみたい。
がーん!あの浜園さんが!
あの人にいろいろ教えてもらったのに。
さびしくなります。
うふふ。でも、大丈夫。もう代わりの人くるから。
浜園さんよりも出来る人よ。安心して。
いや!そういうことじゃないです!
今月もう5人目じゃないですか?会社辞める人。
それで、そのーちょっぴり会社心配です。
あらあら、そんなに不安だったの?
かわいいこと考えてたのね。
でもそんなに心配することじゃないのよ
で、でも 花園さんとかこの会社の古株さんですよ?
不安にもなりますよ!
花丸くんは知らないかも知れないけど 秋は業界の転職シーズン。この時期辞めていく人は多いのよ。
年末発売の大型ライン等はちょうど終わる頃で、その切れ目で辞めていく人が多いのは自然なの。
だからこの時期辞めるひとが多くても いい人が入ることも多い。
この時期は業界の中で入れ替えがあるかんじになるのよ。
確かに年末発売タイトル多いですし 僕の業界の知り合い
もみんなちょっと前まで忙しかったです。
あとはラインの途中で辞めることはこの業界ではかなり印象悪いの。最後まで仕事を全うできない人物だと思われるし そもそも発表されてないタイトルだと職務経歴として書けないもの。それにスタッフロール。
途中抜けはスタッフロールにのらないの。
抹消される。これはどの会社もおんなじ。
厳しいです。
「途中抜け」の「レッテル」ですね。
転職するってとてもエネルギーがいることなのよ。
ひと時の感情で動いてうまくいくようなものじゃないの。
人によっては1年以上も人に悟られることなく準備するのよ。
で、転職したばかりはみんなしあわせそうな顔をするの。
それはもうスッキリした顔。でもね その半分以上はまた辞めていくわ。あとの半分は理想と現実のはかりの理想をちょっと減らしてバランスとるの。
会社という枠を変えただけではなにもかわらないわ。
たとえば 業績がいい会社にいってもそれがずっと続いたりはしない。たとえば 自分の立場を求めて転職しても、そのポジションにたどりつける保証はない。新しい会社の立ち上げだって、それが成功するかどうかも分からない。
会社なんて「波」。どこでもピンチやチャンスがある。
それに乗れるように冷静に自分の立場、スキル、実績を客観視できるようにならないとだめなのよ。ひと時の感情は危険。
「辞める」ことだけを「目的」に辞める人に「未来」はないわ。
そして、
会社を辞めたとき「世界」が広いと感じるか「自分」が小さいと感じるか
それがすべて。
でもね。こんなこと行ってるけど「理性」で辞めていくひとより
「感情」で辞めていくひとのほうが私は好き。
だって「感情」で動くひとは「信頼」されたら絶対裏切らないもの。結局最後は「人」なのよね。
師匠…。
転職すごくくわしいですね。
もしかして…
うふふ…。
わたしもうバツ3よ。
感情に身を任せて ここまできちゃった!
師匠ー!
佐渡ヶ崎さんの過去を知ってちょっと距離が縮まったようなきがした花丸くんでした。
本日の佐渡ヶ崎さんのありがたいお言葉
「会社を辞めたとき「世界」が広いと感じるか「自分」が小さいと感じるか それがすべて。」
離職率が高いこの業界。
夢や憧れをもってこの業界に飛び込むひとが多いけど
現実とのギャップでさよならするひとも多い。
でも、それでも、業界に残ってくれるひとが多くて
やっぱりみんな何かを作ることの魅力は失っていないんだなあって思います。
転職者。強く儚いものたちよ。みんなに輝かしい光が降り注ぎますように。
コメント
普通は、「金」「就業時間」「やりがい」でバランスかなぁ。
私は「やりがい」「お金」「就業時間」です!
だけど 偉い人にれをいうタイミング間違えるとなめられちゃうので
慎重にアピールしてます。
この「やりがい」は私の場合
次の自分につながる「仕事」ってことなんですけど
だいたい都合のいいように解釈されちゃうこと多いです。
でも 逆に自分の上司の懐の深さをはかることも出来るのです。
上司の「やりがい」とずれてるととてもつらいんですよね。