映画「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」感想。幻想的な海のドラマを「3D映像」で一緒に感じられるからこそ「パイ」と「トラ」の冒険物語が重くてせつない

映画「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」感想です。

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日とは?
ヤン・マーテルの小説『パイの物語』を原作とした3D映画
ブロークバック・マウンテン 」「ラスト、コーション 」のアン・リー監督作品

あらすじ
1960年インドで生まれた少年パイは父が経営する動物園で生まれ育った。
16歳になったパイ一家はカナダへの移住をきめ 動物たちとともに貨物船で旅立つが
嵐に巻き込まれ沈没。パイはライフボートにしがみつき助かるもそのボートには
シマウマ、ハイエナ、オランウータンそして1匹のトラがいた…

アバター以来の3D映画大作と話題の作品ですが
その映像以上に主人公「パイ」の物語が
とても魅力的でなんともいえない余韻がすてきな映画でした。

この映画は「物語」が書けなくなった小説家が
ひょんなことから「パイ」の信じられない「物語」を聞くことから始まります。

パイの名前の由来から 故郷インドでの生活、恋、
そして複数の信仰をもつ宗教観
映画の前半はパイがどんな人生を歩んだかを丁寧に描いていき
背景を流れるインドの姿にうっとりします

そんな穏やかでささやかなしあわせを一気に奪い去る嵐
船酔いしそうになるぐらいのようなライブ感は3Dならでは
一緒に嵐に巻き込まれた感覚に陥り、一気にパイの物語に投げ出されるのです

嵐の後のボートには シマウマ、ハイエナ、オラウータンと
まるでボートが箱舟のようになったような不思議な漂流生活
そして「トラ」こと「リチャード・パーカー」の登場

ボート上で野生の秩序が展開され、
パイが力の限り自分の存在をみとめさせようと
奮戦する姿がほほえましくユーモラスに描かれます

「リチャード・パーカー」の存在が「絶望的」なのに
「リチャード・パーカー」がいるからこそ、そこには「希望」がある
果てがないかのような海上でのふたりぼっち
トラと人の相容れない距離感をたもちながら
お互いの存在を静かに認めていく姿がとてもいいです

そして漂流中に出会う圧倒的に幻想的な海のドラマの数々
まるでまぼろしのような美しい光景を3D映像で
彼らとリアルに感じられるからこそ
「パイ」と「トラ」の冒険物語が重くてせつなくかんじるのです。

ラストにパイが問いかける「物語」への「問い」に
あなたはどんな答えをしますか?

100点満点で100点

↓原作本です。

パイの物語(上) (竹書房文庫) パイの物語(下) (竹書房文庫)

パイの物語(上) (竹書房文庫)
パイの物語(下) (竹書房文庫)

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