映画「素敵な金縛り」感想 誰でも「大笑い」できる「楽しさ」は相変わらずだけど、物語としての「面白さ」は薄いかな

素敵な金縛り 感想。
三谷幸喜監督作品の5作目。
前作「マジックアワー」から3年ぶりの映画で今回は「法廷ミステリー」

「落ち武者の幽霊が法廷で証人になる」っていう設定で
しかも落ち武者に「西田敏行」さん!

もうこれは面白くないはずはないてかんじで
大いに期待して見に行きましたが、期待通りの楽しさでした。

導入は「笑う気」まんまんの観客をよそに
ちょっとした「くすり」笑いで様子見しながら
いつも以上にあせらずゆっくり進んで行きます。

なかなか来ない「笑い」のクライマックスのそわそわ。
そして西田敏行さん扮する「落ち武者」登場で「大爆笑」!

いやあ やっぱり面白いなあって安心していると
本当の「大爆笑クライマックス」はそのあと意外なところでドカンってくるんです。
ええ!こんなところで!っていうところで笑いの火をつけていくタイミングはさすがです。
そういうシーンに限って意外なキャストが意外な役ででてて それも相変わらず楽しい。

それで「ああ、今回はこういうパターンで笑わせてくれる」って分かると
あとはやりたい放題。
だってそのシチエーションが面白いんだもん。
一回始まると笑いっぱなしです。

そんななか 観客が笑ってる間に さりげなく説得力が難しそうな
「法廷で「幽霊」を証人にする」展開をすらりと通り抜けていくしたたかさが監督らしくて好きです。

映画館の中でこんなにみんながいっしょに「笑う」ことが出来る映画は
さすが三谷さんだなあって思います。

ただ今作は物語としての「面白さ」が足りないかんじ。
一つ一つのシーンでのお笑いは最高なんですが
あくまでひとつのシーンのなかで「面白い」どまりで
物語全体で「楽しむ」っていうところまではいってないような気がしました。

逆にそこ分かってるのかそれをねたにした「笑い」もあったので
狙ったものなのかもしれないけど
142分という三谷作品最長の上映時間もあって、さすがに間延びしたかんじ。
終盤の物語のまとめ方がちょっとどたどたした印象です。

それにしてもちょっといい話展開してるときでもすきあらば「笑い」を提供してくる
いつでも笑いに真剣な監督が一番素敵な映画でした。


100点満点で80点!

コメント

  1. より:

    記事とは関係ないですが、ついに忍者が完全に消えましたね。
    いつか復活する事を祈ってます。

タイトルとURLをコピーしました