android/ios「囚われのパルマ」感想。スマホを生かした美少年とのガラス越し交流シチュは素敵だが数々のDLCにお布施力が試される乙女ゲーム。

 

「囚われのパルマ」はカプコンから配信されているandroid/iosで配信されているアドベンチャーゲーム

★囚われのパルマってどんなゲーム?

プレイヤーはある施設に軟禁されている記憶喪失の青年ハルトと交流をして彼の記憶と閉ざした心に隠された秘密に迫る乙女ゲームアプリ。ゲームは全6章で展開され1章ごとに切り売りする仕組み。

ゲームはとてもシンプル。舞台である島から移動先を選んで、そこで起こるNPCとの会話やプチイベントで話題をゲット。ゲットした話題でLINE風のSNSでのやりとりやプレゼント、面会などで交流を深め物語を進めてくのです。

最大の特徴は軟禁されている美少年とのガラス越しの交流というシチエーションと彼の生活を仕掛けたカメラでのぞき見できる監視モード!
特にスマホの画面を面会室のガラス板に見立てたセンスは秀逸!
軟禁&盗撮という背徳全開の要素を使いながらもそれらを美しいラブコミュに仕上げ込むという野心的な作品です。

★彼のすべてを把握できる安心の前菜

主人公は「ハルマ」くんの相談員。そう、あなたがハルマくんを救うのです!
記憶&心を閉ざした美少年の謎を一緒に解き明かすには彼のことを知らなくてはならない!
というわけでこのゲームは監禁されているのをいいことに彼の行動を全把握できる仕掛けが搭載!それは監視モード!

監視モードとは監禁された彼の部屋に設置された3台のカメラを切り替えながらその生活習慣を確認できるモード。

 

使い方は

①SNSの返事待ちのときに既読スルーされてないか確認する
②私が差し入れしたプレゼントの反応を見て今後の相談に生かす
③一人でいるときに私以外のことを考えていないかチェックする

といったかんじ。
いつもと違う反応を見つけたらさりげなく「話題」として彼にぶつけるのです!
あくまでさりげなく、だが大胆に!すべて彼のためのご奉仕!なのです!
ちなみにマスコットキャラがノリノリで監視を進めてくれるので背徳感感じることなく
監視、いや!見守ることができますよ

★面会という名のメインディッシュ

いよいよご褒美!それは面会。

今までSNS上でのメッセージのやり取りや一方的なまなざしを見けることしかできなかったラブコミュニケーションがついに直でできる&フルヴォイスな展開。

見どころはスマホの画面を面会室のガラス面に見立てたこのシチエーション!
ゲームとしてはストーリーを進めるイベント的な扱いで選択股によってリアクションはかわったりするものの一本道な流れ。

だがこの面会室というシチュを最大限活用した演出が多数用意されているのです!

 

それは!
ガラス越しで手のひら重ねるに代表されるあんなシチュやこんなシチュなど思いつく限りすべてやってくれるのです!

★スイーツなミニゲーム

とやたらテンション高めの文章でしたが実はこのゲーム、メインストーリー上の交流はわりと淡泊。たまにどきっとするシチュはあるけど実はかなり抑えられています。
通勤電車でプレイしても恥ずかしくないレベル。(実際全章通勤電車プレイしました!)

「ハルマ」くんのキャラ的にもあまりふり幅が大きいリアクションを期待できない&ガラス越しの関係では触れることはかなわないのかと思いきやそのフラストレーションはあっさりミニゲームで解決!

 

ゲームの目的は制限時間内に寝ている彼を優しく起こしてあげること。
まどろみから解放するためにタッチしてゲージをMAXまでためるとクリア。
本編と切り離されているのでいつもと全く違うハルマくんのリアクションが見れるだけでなく眼鏡などアイテムを装着させることで完全別キャラな展開が楽しめるのです。

★気になること

  • コスパが悪い
    このゲーム全6章遊ぶためには2160円(1エピソード360円)かかる。
    いわゆるスマホゲーではフルプライスに近い価格のアプリ。

    ぶっちゃけるとこの6章のメインの物語で価格分満足できる人は少ないと思う。
    1章単位のプレイ時間は価格相応ではあるんだけどその内容はおかずのないごはんだけ食べてる感じで淡泊なのです。

    なぜならば「おかず」はDLCでどうぞ!なゲーム設計で派生のエピソードであるDLCのほうがエンタメ成分充実しているのです。これ本編から切り離されているならいいんだけど、このゲームのDLC、各面会の途中で延長エピソードとして提供されたりするのでメイン部分だと満足感が薄くなっちゃうのです。

     あと肝心のストーリーは……
  • ストーリーに魅力がない
    夢物語チックに始まった設定だったけど盛り上がるところも少なくわりと小さく着地して終了。
    前半は物語としての引きがなくぼんやり展開。
    後半は急に湧いて出たように物語を進める中心になるがなんかミスマッチな展開。
    ラストもわりとあっさり……というか

    多数いるNPCたちがほぼストーリーに絡まないのもすごく気になる。
    結局あの人たちなに?ってかんじでもやもや感がすごい
  • 監視のパターンが少ない
    売りの監視モードはパターンが少ない。
    ほとんどがプレゼント受け取りイベントの印象。

    それもプレゼントが変わっても同じ段ボールで送られてきてひとことセリフいうだけだったり、その後のリアクションもかなりシステマッチックなイベントなので飽きる。
    なのであまり積極的に見にいこうという気にはならない。
  • 退屈なNPC会話&SNS
    物語を進めるには多数いるNPC と会話する必要があるんですがいまいち内容が薄く、無駄にタップするだけの作業感だけを感じる。

    そこで得られる話題もあまり面白くなく、1話題に対するやり取り自体も2、3ワードで終了で広がりがない。

    キャラが淡泊な設定なのでしょうがないかもだけど、そもそも話題のネタの質があまりよくなく興味をひかない内容のものが多い。
    ハルマ君もこのネタ振られても困ったろうなあ(笑
  • マスコットキャラの誘導メッセージがうっとおしい
    次になにしろ、こうしろと毎回メッセージで促されるのが苦痛でやらされている作業のようで興ざめする。せっかくいいキャラしてるのにちょっともったいないしこのキャラ自体にあまり触れられないのでなんとも中途半端な印象。
  • ミニゲームが退屈
    レベルが上がってもやることはほとんど変わらず。
    ミニゲームを楽しむのにもDLCのアイテム購入を促されるけどこの内容じゃ……

★ごめん、ちょっと言い過ぎた

  • グラフィックは繊細で美しい
    キャラデザの落としどころも素敵&本編ではあまり接点がないNPCにもちゃんと個別グラフィックが用意されていたりグラフィックのこだわりはすごく感じます!

★まとめ

DLC要素が多すぎてここまでコンテンツを切り売りするならこのメインストーリー部分の内容なら無料のほうがよかったんじゃないかなという気がしてきます。
また。有料アプリなのにプレイ時間を引き延ばされているかのような退屈な話題集めも結構苦痛でした。有料なんだからこのはサクサク遊べてもよいと思うのです。

雰囲気や設定はよかったけど物語部分、特にラブミステリーのミステリーな部分は微妙で夢物語風な世界感とちょっとあっていない展開だった気がします。

100点満点で40点
 
物語よりもキャラ重視な印象。DLC含めてボイスはたくさん聞けるので声優さんのファンなら満足度は上がるかもですがゲームとしてはうーん。
ただしファンでもそのすべてのイベントを見るには、結構なお布施が必要なので訓練されてないとつらいかも。

おまけ:すべてのコンテンツを解放するのに必要なコスト(ミニゲームは含まず)
<DLC内訳>
面会延長 18個*120円
メモリアル 6個*240円
スペシャル 5個*240円
テレフォンイベント 28個*240円

本編2160円+DLC(2160円+1440円+1200円+6720円)=13680円

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