PSVITA「絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode」感想。ポップでキッチュにデコレートされた絶望表現はいいけど、メインのTPS部分はおまけゲームレベルで底があさい。ストーリーも予定調和で驚きが少ない。



ダンガンロンパシリーズのスピンオフ
PSVITA「絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode」感想です

★1と2をつなぐポップで残虐な世界感!

ダンガンロンパ1と2の間を紡ぐ物語を驚きのTPSでスピンオフ!
本編で断片的に描かれていた「絶望的事件」後の世界の謎が解かれるファン向けゲームです

とにかく「絶望」的な事件をきっちり描くため
残虐表現は隠すのではなくあえて魅せる方向

大人たちが子供に殺される理不尽かつ異常な世界
いたるところに転がる「死体」
文字通り壁に張り付け 死体が山づみされる
絶対絶望少女
そんな普通ではZ指定クラスの表現も
カマイタチの夜風のシルエット表現でポップにキッチュにデコレート! 
普段みれないような凄惨シーンもバンバンやっちゃう悪乗りも素敵です!

初めて立体化されたキャラも
かわいい!きれい!なにそれ?ってかんじな絶望困惑表情しまくりで
そうそう、こういう顔がダンガンロンパだよね!ってかんじるよいおとしどころでした!

★TPSとしては操作感がうーん

雰囲気は満足!なら肝心のゲーム内容はというと
基本の操作性から気になる部分が多い

・カメラ操作
  デフォルトの背後に回るカメラがかなりやりにくく
  マニュアルじゃないと遊びにくい

・敵を狙いにくい
  通常カメラと構えモードに移行したときのイメージのずれが大きい
  カメラ挙動が原因なきがする

・コトダマの切り替えがしにくい
  いろんな効果のある弾「コトダマ」
  その切り替えは十字キーに割り当てられているが
  斜めの認識が悪くうまく切り替わらないことが多い
 
・強制ロック状態で戦うボス戦
  何で急にここだけボス方向にロックかかってるのってかんじ
  障害物が多いステージもあり操作がさらにやりにくい
絶対絶望少女
あとわりと初心者救済用のスキルである「オートロック」も
自分の視界の外のキャラにロックしたり そのロック距離が長めだったりで
さらに操作性を悪くしてイライラする要因になってるのも謎 

仮にジャンルをアドベンチャーからアクション主体に変更したのなら
ここを気を使ってほしかったなあ
 
ゲームを見てるとこの部分はわりとどうでもよい調整なのかなって思うので
なら普通にアドベンチャー主体にした構成にすればよかったのに…

★シューティングにしたいの?パズルにしたいの?

操作性は慣れればOKだけど、肝心のTPSゲームとしての遊びにもうーん
敵は発見されたらほぼ一直線でこっち向かってくるだけで
遮蔽(カバー)システムもないので距離をとりながら射撃!なかなり単調な印象

モノクマの右目に当てるといわゆるヘッドショット効果はあるが
照準操作に難があるので結局ごりおしぎみ

特定の敵に対応したコトダマを当てる要素はあるけど
その敵が出たときだけの対処でしかなく遊びの広がりにはなってないかな

それは作り手もわかっているのか コトダマのしくみはパズルにあるんだよ!
といってるように随所にパズルステージがあるんですが
これも中途半端でおまけゲームの域をでていないかんじ 
絶対絶望少女
致命的なのはパズルなのに必要なコトダマが足りないと
正しくクリアできないこと。(お題を無視して全滅で進行は出来る)
パズルなのになあ…

パズルステージを作るために用意されたコトダマも多く
たくさんあるわりにつかいどころが限られすぎて面倒なだけになってる印象

結果シューティングとしてもパズルとしても中途半端な印象です

★予定調和なストーリー進行

このシリーズの一番の楽しみである
ストーリーとトンでもキャラとの会話シーンがあまり魅力的にかんじない

メインキャラのこまると腐川さんの会話は
煮え切らないこまるにまっとうな意見で突っ込みを入れる腐川の
やりとりがほとんどで期待したような面白い話にならない
まあ、ジェノサイダーさんになると会話にならないからしょうがないんだろうけど

敵役の子供たちのキャラ造詣はちょっと微妙
ぶっとんだ設定や性格がうりなこのゲームですが
今回はその設定や台詞回しがちょっとお寒いかんじになってるかな

そして子供の問題をテーマとしてぎりぎりなことをやるのはいいけど
子供の気持ちというより大人が考えた子供っぽい気持ちというかんじであまり乗れなかった

また物語の構成もいつもの破天荒な展開と比べると
予定調和で驚きが少ないかなあ

一部で気になったというエロ方面は
そこまで気にならなかったかな
(まあ、見てて気持ちよくはないけどね)

★気になること

・効果音に爽快感がない
 ゲーム中の効果音に気持ちよさが足りない
 UIの効果音はいいけどね

・収集アイテムに魅力がない
 収集物の読み物自体がわりとどうでもよいかんじで
 集めてもあんまりうれしくない
 
・テンポが悪い
 扉開けたら会話イベント 廊下に出たら会話イベント 
 階段上ったら会話イベントなど
 ちょっと移動しては細かくイベントが入ることが多くテンポが悪い

・スキルとデコダマ
 スキルはせっかくコスト制にしてるのに
 普通に進行してるとほぼ全てつけられる
 デコダマは言葉の組み合わせの面白さも特になく
 パワーアップがわかりにくくなってるだけで結果適当に装備して終わる
 と仕様はあるけどあまりいかされていない

★ごめんちょっといいすぎた

・ゲームよりストーリーな人でも安心な難易度設定がいいね!
 元がアドベンチャーということでアクション性は低め
 さらにいつでも交代できるジェノサイダーさんが無敵強いのもうれしい!

・「お仕置き」されたあのキャラたち
 「その後」やつながりを感じる手ががりが用意されファン心をほどよくくすぎってくれる

・相変わらず2.5Dのデモの演出はとてもいい!

★まとめ

TPSアクションっぽくはしてるけど
それで楽しめるような内容にはなっていない
いくつかのシステムもとってつけたようなものがおおい

とはいえこのシリーズのゲーム性はもともとそういう軽い方向性なんだけど
アクションゲームとしてみた場合はちょっとこれだと楽しめないかな

ストーリーに関しては
1と2をつなぐことに縛られて あんまりはっちゃけられてない気がする

100点満点で60点

このゲームあくまで外伝なのでこのエピソード知らなくても
この先特に問題ないと思うので(一部今作登場人物が出てくる可能性はあるけど)
お財布と相談してみるとよいです!

↓おまけギャラリー

絶対絶望少女 2014-12-16-102627 絶対絶望少女 絶対絶望少女 絶対絶望少女

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